okayuの子どもができて学んだ事

子育てや本の話、日々感じたことを載せていこうと思います

今さらだけど「積木くずし」を読んでみた

 

はい、あの名作です。
積木くずし
穂積隆信さん著📖

名前だけ知っていたけど、今まで読んだことがなかったんです。


初版は1982年。
こんなに壮絶な非行が、この時代からあったんだ、と妙に関心。


一人娘の由香里が非行に走り、警視庁少年相談室の竹江さんのアドバイスを受けながら、夫婦で娘と向き合うというストーリー。
最後には、由香里が更生していく。

面白くて、一気に最後まで読んでしまいました。
読み終わった時の気分は、一言で言うと「爽やか」、かな。
途中苦しくて涙も出たけど、最後がハッピーエンドなので嵐の後の爽やかさという感じ。


そして、これが本当にあった話なのが、読む価値があるところ。
中身に出てくる心理鑑別技師の竹江さんが本当にすごい。もちろん実在の方です。
竹江さんが由香里の両親に行う指導が、厳しくて、愛情があって、芯が通っていて、脱帽。
子どもに対する親の態度の大切さを、改めて勉強させられました。
具体的に言うと、親がはっきりと方針のある姿勢(態度)を子どもに示す、子ども本人の言動には本人が責任を持ってもらう、というもの。
由香里の場合は、子どもと話し合いをしてはいけない、親が子どもに交換条件を出さない、相手の条件も受け入れてはいけない、子どもを叱らない、お金を渡さない、等などのルールが両親に伝えられていました。

 

子どもに振り回されて辻褄の合わない行動を取るのではなく、親は一貫性のある正しい行動を取らなくちゃいけない、ということ。


そして私なりの解釈で、由香里が更生出来た最大の鍵は、夫婦の協力なんじゃないかな、とも思いました。
由香里の両親は、夫婦で警視庁に相談に行き、夫婦でルールをしっかり共有し、子どもに向き合っている。

 

私がお世話になっている妊活カウンセラーの先生も、
「夫婦仲が良ければ、子育ては7割成功よ」
と言ってました。
私も実際、毎日夫婦仲を意識して過ごしてます(仲良く出来てるかは別として)。
だって夫婦仲が良い方が、子どもに対する接し方が統一出来るもん。
これはダメ、これはいいよっていう細かいルールの統一が。
うちの夫は、仲悪いと完全黙るタイプなので💢
経験として身にしみてます。

 

だから、子どもへの正しい接し方(HOW TO)を知る事と、夫婦仲良くいることが、
子どもへの最大の投資なんじゃないか、と思ってます。
積木くずし」を読んで、更にその思いが深まりましたね。

 

人間を育てるって、本当に難しい…。


うちももしかしたら、非行等の問題にぶち当たるかもしれない、と少しビビってます。
ビビるというのは、子どもにというより、この物語のように結束出来る夫婦でいられるか、腹を括れる親でいられるか、ということに対して。

 

 

余談ですが、登場人物の由香里さんは、36歳で亡くなっているみたいです。
そして著者で俳優の穂積隆信さんも、昨年の10月に87歳で亡くなられていたみたいです。

由香里の非行という大事件は、この家族にとってどんな出来事だったんだろう、
最期に幸せだった、と思えていたならいいな、
と、ちょっと想いを馳せずにいられませんでした。


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